カテゴリー別アーカイブ: Mooc

言葉の定義

日本企業が他言語圏に向けてプレスリリースを出す場合に、翻訳先言語のネイティブスピーカーが最初から文章を書き起こしてリリースを作成する、という作業を請け負う会社がある。国内向けのプレスリリースをそのまま翻訳している企業ももちろん少なくないが、一から他言語で書き起こした文章のその言語圏でのアピールは、翻訳文をはるかに超える。理由はたった一つ、別言語の思考回路で考えた文章は、正確に翻訳できたとしても、読み手に訴える力が異なってしまうことが多いからだ。

続きを読む

好きだけれど門外漢

美術館でのんびり絵を眺めるのは好きだが、美術は素人だ。子供が小学生の頃、一緒に水彩画を習ったことはあるけれど「おけいこ」の域。はっきり言って絵は下手な方だし、美術館に行って絵画を見ても、解説がなければいわゆる「見方」は分からない。有名な絵なら画家や時代背景くらいは分かっても、それ以上は「圧倒されるわねぇ」とか「細かい描写だわ」という感想文レベル。抽象画に至っては「好き嫌い」くらいしか意見は言えない。

つまり見るのは好きだけれど、門外漢。いつか基礎的なことを学んでみたいと思っていたところに、ぴったりのMoocを見つけた。「簡単な美術史」。初心者、素人向け、と書かれていても、実際受講すると結構な基礎知識を必要とするMoocもあって、途中でフェードアウトという経験もあるが、この講義は「できるだけ専門用語を使わないようにしています」というイントロダクションが気に入った。「それでもスフマート(ダヴィンチが始めたといわれる絵画の技法)やオダリスク(トルコのハレムにいた奴隷)という言葉に躓いたらこちらへ」と用語集もついていて、手取り足取りだ。

続きを読む