月別アーカイブ: 2018年9月

The Insult – 判決、ふたつの希望

癒すことのできない心の傷、携え引きずっていくしかない重い記憶。人はこれをどう乗り越えていくのだろう。くすぶる憎しみの種を暴発させた後、振り上げたこぶしを下ろすために必要なものは何だろうか。レバノンを舞台に、パレスチナ人とキリスト教徒のレバノン人が、些細な出来事から国を揺るがす法廷闘争へと巻き込まれていくさまを描いた映画、「判決、ふたつの希望」が公開されている。

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1987 – ある闘いの真実

当局の発表に疑念を抱く。よくあることだ。だが、その疑念を曖昧に脇へ押しやらず、立ち上がって声を上げることができるかは、時代を問わず、国家という枠組みの中で生きる我々にとって、普遍的で根源的な問いかけだ。一人の大学生の死をきっかけに、政権側の隠蔽を一つひとつ白日の下にさらしつつ、その力を全国的な民主化運動に収斂させていった韓国現代史の一コマ。映画「1987、ある闘いの真実」が公開されている。

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