月別アーカイブ: 2019年5月

La Fête des mères – パリの家族たち

母親であることは、ただ子どもを産むことよりずっと複雑だー。脚本家でもあるマリー=カスティーユ=マンシオン=シャール監督のこの言葉が、母親に焦点を当てたこの作品のすべてを語っている。さまざまな立場の人々が、「母親」という人間をどう捉え、どう向い合おうとしているのかを描いた映画「パリの家族たち」が公開された。

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EX Libris: The New York Public Library

3時間25分の作品、見入っていると時々、図書館の話だということを忘れる瞬間がある。それほど彼らの役目は多岐に渡り、地域住民がつながる“場所”としての求心力が印象的だ。そしてもう一つ、トランプ大統領に不安を抱く人にとって、「まだアメリカは大丈夫」という多少の安堵をもたらす時間でもある。知の殿堂と呼ばれる米図書館の表と裏双方を撮り切ったドキュメンタリー、「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」が公開された。

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The Silent Revolution

思想や主義にかかわらず、体制が人の一定の自由を制限する時、その“顔”は同じだということが分かる作品だ。旧東ドイツの高校生たちが、ハンガリー動乱の死者に黙とうを捧げたことを非難され、信念や友情と、将来への不安の中で苦悩する姿を描いた映画、「僕たちは希望という名の列車に乗った」が公開された。

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